組立作業、メンテナンスのポイントその7

【メカニック小南】
〜メイドイン東大阪を目指します〜

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フロントアウターギヤにチェーンがセットしている状態で、リヤディレイラーにケーブルを固定します。
変速機は既にトップ側にロー側の調整ネジによる位置決めを済ませていますので変速調整を行います。

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変速機はリヤ、フロント共にフレームに固定した際に あらかじめ調整ネジによる位置決めをして下さい。
変速調整はトップ~ローギヤへのシフトはメインレバーを深く操作することで変速しますが、ローギヤ~トップへの変速にはSTIレバー内部のギヤ一段分の作動になります。

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簡単に説明するとローギヤへの変速はメインレバーを深く操作すればギヤは切り替わりますが、ローギヤからトップへの変速はカセットスプロケット一段分の動きしかしませんのでシフトワイヤーのテンション調整が変速機の動きを決定します。

ポイントはトップギヤに向かって一段ずつ正確に変速している事です。
もちろんトップギヤからローギヤへスムーズに変速することは条件ですが、ある程度リヤディレイラーの調整が出来ればフロントのディレイラーの調整作業に入ります。

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○11sのフロントディレイラー調整
リヤディレイラーをトップ側に移動します。
此処でフロントの変速操作に入ります。
インナーからアウターギヤへの変速を行なって下さい。
(直付け変速機にはサポートビスがありますので取り付け角度を変えながら変速機を正しい位置に固定します)

ポイントは 取り付け範囲内で高い位置に固定します
基本はアウターギヤと平行に(僅かにアウタープレートの下部が内側になる様に0.1~0.15㎜ぐらい内側にセットしても問題ありません)

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アウターからインナーギヤへの変速調整を行なう前に リヤディレイラーをローギヤに変速します。
この状態でのフロントディレイラーのアウターからインナーギヤへの変速調整は注意しながら行なって下さい。

チェーン落下によるフレームへのダメージが考えられますのでシフトワイヤーの緩みを取りながら変速機の動作確認をします。

何度もワイヤーの締め付けを作業繰り返し行うとワイヤーが切れたり潰れたしまいますので注意して下さい。
シフトワイヤーのテンション調整ネジを上手く使って作業して下さい。

フロントディレイラー、リヤディレイラーの調整作業を繰り返し行うことがスムーズな変速に繋がりますので
ケーブルの伸びを強制的に取る為に剥き出しのシフトワイヤーを手で引っ張ったりしない事。
(ダウンチューブと平行に張っているワイヤー)

プロ選手をサポートする海外のメカニックはトラブルを避ける為に行いません。
(やってはいけない作業なので)

こちらでは調整作業を終了してから
一定の時間を置いて再調整を行なっています。