メカニック小南 作業日誌
Wilier スーパーレジェーラ
今回は イタリアで生産されたフレームの下準備作業をご覧いただきます。
イタリア生産されたフレームは基本的には問題の無い状態で出荷されますが 実用上問題が無ければ細かいところは余り気にしないのが イタリアらしいと思います。走行する上で問題にならなければ大丈夫と言う事でしょうか。
イタリアでは製造されたフレームを 仕上げ作業を行って一台の自転車に仕上げる事がプロのメカニックの条件と言われています。
ちなみに日本で生産されたフレームは図面通りに仕上げる事が求められています。国民性の違いかもしれません
先ずはヘッドパイプの内側をリーマー使って仕上げを行います ヘッドパイプのフェイスカットも同時に行います。
溶接後のフレームパイプは僅かに歪みが出る事があるため 必ず必要な作業ですが単に削り取ることだけが目的ではなく
リーマーの回転時にハンドルに伝わる金属の硬さや 削り取った金属片を見ながら作業をする事が必要です。
金属片を見ることで作業を何処まで行うのかを決定します。
フォークの玉押しを圧入する部分も専用のカッターを使って整えます 塗装の剥がれに注意しながら作業を進めます。
ヘッドパーツの圧入 玉押しの打ち込み作業が終わりました。
次にシートパイプの内径を可変リーマーで パイプ内側を削ります 使用するシートピラーに合わせて作業します。
ハンガーパイプのネジの切り直し作業を行います フェイスカットも同時に行います。
スーパーレジェーラのボトムブラケットの溶接作業は 流石に本場イタリアならではの仕事です。
日本製のフレームに同じクオリティを求めると 可なり高額になると思います。
ブレーキの取り付け穴の内側もリーマーを使って削ります 最終的にはブレーキ固定ナットも加工します。フロントブレーキの取り付けには専用のスペーサーが必要になります。(フォーク当たり面に合わせて丸く削り取ったスペーサーを使用します)
これで全ての下準備作業が終わりました。
今回は シマノ105 シルバーカラーのパーツでまとめてみました。